2018年9月8日土曜日

そもそも1日1万歩に根拠ってあるのかな




元気な老後のために目指せ1日1万歩




健康のために1日1万歩歩こう!とか
歩くことは体に良い!などは昔からよく耳にします。

今回は1日1万歩について考えてみたいと思います。





 漠然としている適度な運動


 身体活動量の多い人や、適度な運動をよく行っている人は
生活習慣病による死亡率が低いと言われます。

では、どのくらいが適度な運動なのか。

自分では頑張っているつもりでも
実は全然足りていない、ということがあるかもしれません。


もちろん、ライフスタイルや年齢などによる個人差はありますが
元気な老後を迎える一助となるように目安を知っておきましょう。




歩数計の利用について


数値化されるため、目に見えて判断しやすい物のひとつに
歩数計(万歩計)が挙げられます。


日常生活において身体活動量を増やす具体的な手段は、
歩行を中心とした身体活動を増加させるように
心掛けることが有効なようです。


歩数計は、価格も数百円から入手でき、
手軽な健康関連商品です。

それほど健康に意識が高くないきのこも
万歩計を長年愛用しています。


では、一体どのくらい歩けば基準をクリアできるのか?

また、どのくらいを目標に設置すればいいのでしょうか。


今回は厚生労働省の発表を参考にしてみたいと思います。


歩数計の利用者は20歳以上の16.7%を占め、
特に中高年者では34人に1人が使用しているそうです。


個人が取り組む目安として、
歩数の目標値を設定することは有用と考えられます。



11万歩の根拠


よく、1日に1万歩あるけば健康的と耳にします。

身体活動量と死亡率などとの関連をみた疫学的研究の結果からは、
11万歩」の歩数を確保することが理想と考えられるそうです。


では、この根拠はどこからきているのでしょうか。

海外の文献では週当たり2000kcal1日当たり約300kcal)以上の
エネルギー消費に相当する身体活動が推奨されているそうです。


歩行時のエネルギー消費量を求めるための
アメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いた
計算によると次のようになります。


体重60kgの人が、時速4km(分速70m)、歩幅70cm

10分歩く(700m1000)場合を計算すると

消費エネルギーは30kcalとなる。



※歩行時のエネルギー消費量を求めるための
 アメリカスポーツ医学協会が提示する式

水平歩行時の推定酸素摂取量(mlkg/分)

安静時酸素摂取量(3.5ml/kg/分)0.1×分速(m/分)


この式によれば、体重60kgの者が、
分速70m10分間歩くと、
6300mlの酸素を摂取することとなります。


これに「酸素1リットル当たりのエネルギー消費量=5kcal」の
関係を当てはめると、約30kcalのエネルギー消費量に
相当することが求められます。


つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当することに。


なるほど、1日1万歩はちゃんと根拠がある数値だったのですね。



日本人の歩数の現状


日本人の歩数の現状は、1日平均で

男性8,202歩、女性7,282歩です。


11万歩以上歩いている人は

男性29.2%、女性21.8(平成9年度国民栄養調査)


男女ともに3割以下と非常に少ない結果となっています。

残念ながらきのこも、達成できてないうちの一人です。



厚生労働省の今後10年間の目標値は

1日平均歩数を男性9,200歩、女性8,300歩程度だそうです。


1日1万歩を達成できてない方は
とりあえずこの目標値を目指してがんばりたいですね。


意識的に歩く量を増やすために
心がけることとして次のことが挙げられます。

○日頃から「散歩」、「早く歩く」、
「乗り物やエレベータを使わずに歩くようにする」など
 意識的に身体を動かしましょう

1日平均1万歩以上歩くことを目標に

○週2回以上、130分以上の息が少しはずむ程度の運動を習慣に

○最初の運動としてはまずウォーキングから 


エレベーターを使わないなど
ちょっとした心掛けで実践できることからはじめたいですね。


ここまでは老後準備として、成人について取り上げましたが
歩行数について、高齢者では体力低下などにより
現状、目標共に数値が異なっています。


高齢者の歩数


高齢者の日常生活動作能力のなかで、
比較的早期から低下するのは歩行や起居などの
移動動作にかかわる能力だそうです。

そのため、高齢者が日常生活において歩行運動を
積極的に行なうことは、日常生活動作障害に対する
初期予防活動として有効といえます。

70歳以上の高齢者における1日あたりの平均歩数の現状は、
平成9年では男性が5,436歩、女性が4,604歩とのことです。

歩数は健康意識の高まりか増加傾向にあるようですが
厚生労働省では更に意識を高め
目標値として1日の平均歩数を

男性6,700歩、女性5,900歩程度と設定しています。

高齢者にとって1,300歩は約15分の歩行時間に相当し、
距離としては650800mとなるそうです。
 

現状では成人と高齢者で、
男性で約3000歩、女性で約2000歩程の差があるようです。

男性はバリバリ働いていた方がリタイアして
家でゴロゴロしてばかり、というケースも影響しているのかもしれません。


一方でアクティブシニアということばが、最早古く感じるくらい
元気な高齢者の方が大勢いらっしゃいます。

ゴロゴロより、アクティブ目指して意識を高めていきたいですね。





まとめ

歩くことは、筋トレ、水泳などのスポーツを行うことに比べ
日常の動作上にありますから、最も実践しやすい運動といえます。

いきなりハードな事を始めると、継続することが困難ですが
歩くだけなら、負担も少ないのでどんどん実践したいですね。

また1日1万歩は、根拠がある数値なので
健康維持のために、即実現は無理でも、
目標と位置付けて努力をしていくよう心がけると良いですね。



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